東京都には、11の有人離島があり、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ヶ島村、小笠原村の９町村で、「島しょ二次保健医療圏」を構成しています。

東京都健康長寿医療センター認知症支援推進センターでは、2015年の設立以来、東京都から委託を受けて、島しょ二次保健医療圏の認知症医療・ケアを、島の特性を生かしながらより充実させていくための体制づくりを支援する事業を行っています。

認知症に関して、島の医療機関と連携しながら、必要に応じて当院で診療を行うことがあります。その際に、島しょ地域の専門職の方から、「島の方々にとって、都市部の病院は少し遠い存在に感じられることがある。オンラインの病院ツアーなどがあると、もっと身近に感じられて、安心して受診できるのではないか」というご意見をいただきました。

そこで、島しょ等地域にお住いの皆様に当院を身近に感じていただき、受診や入院の際の不安が少しでも和らぐよう、もの忘れ外来の受診の流れと、精神科病棟の1日の様子をご紹介する動画を作成いたしました。

「もの忘れ外来はこわいところではない」「認知症医療も一般診療と特別変わらない」――そんなことをお伝えしながら、認知症や認知症医療に対するスティグマも、少しずつなくなっていくことを願っています。